
物流倉庫のリスクアセスメントとは?現場で見る3STEPと事例
物流倉庫では、日々さまざまなリスクが発生します。
フォークリフトと作業者の接触。
高積みされた荷物の荷崩れ。
通路の一時置きによる転倒。
こうしたリスクは、事故が起きてから対応するのでは遅いものです。
だからこそ重要なのが、物流倉庫のリスクアセスメントです。
リスクアセスメントとは
倉庫内にある危険な場所や作業を事前に見つけ、事故が起きる前に対策する取り組みです。
この記事では、物流倉庫のリスクアセスメントの基本と、実際の当社の運営事例までご紹介します。
ぜひ貴社の安全対策にお役立てください。
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物流倉庫のリスクアセスメントが必要な理由
物流倉庫のリスクアセスメントは、単なる法令対応ではありません。
安全、品質、納期を守るための現場改善活動です。
厚生労働省によると、令和7年の労働災害による休業4日以上の死傷者数は135,333人でした。
参考:厚生労働省「令和7年の労働災害発生状況を公表」(2026年5月27日公表)
倉庫内でも、転倒、荷役時の無理な動作、フォークリフト周辺の接触リスクなどは身近な課題です。
だからこそ、事故が起きる前に危険箇所を見つけ、改善するリスクアセスメントが重要になります。
また、倉庫で事故が起きると、作業者の安全だけでなく、出荷停止や納期遅延にもつながります。
つまり、リスクアセスメントは「事故防止」だけでなく、安定した物流品質を守るためにも欠かせない取り組みです。
こうしたリスクは、写真で見ればすぐに気づけるような、現場の違和感に潜んでいます。
物流倉庫におけるリスクアセスメントの3STEP
リスクアセスメントで大切なのは、危険を見つけるだけで終わらせないことです。
厚生労働省の資料では、リスクアセスメントの導入・実施手順として、実施体制づくりから記録・見直しまでの流れが示されています。
物流倉庫で実践する場合は、次の3STEPで考えるとわかりやすくなります。

01 | 現場の危険を見つける まずは、倉庫内にある危険な場所や作業を洗い出します。 (例) ・フォークリフトと歩行者が交差する場所 こうしたリスクは、作業手順書やレイアウト図だけでは見えないこともあります。 そのため、現場を歩いて確認し、作業者の声やヒヤリハットの記録も参考にしましょう。 |
02 | リスクの大きさを判断する 次に、見つけた危険がどれくらい大きなリスクなのかを判断します。 見るポイントは、主に2つです。 ・事故が起きやすいか たとえば、フォークリフトと人が交差する場所は、 そのため、優先度の高いリスクとして対策を検討します。 |
03 | 対策し、効果の確認をする 最後に、優先度の高いものから対策を行います。 歩車分離をする/コーナーミラーを設置する/停止線を引く そして、対策して終わりにせず、改善後にリスクが下がったか、 |
(参考資料)
厚生労働省「リスクアセスメントの導入・実施手順」
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物流倉庫のリスクアセスメントの当社事例
事例1:動線と環境の設計
まず重要なのは、事故が起きにくい環境を設計段階からつくることです。
当社では、フォークリフトと歩行者が同じ動線を使わないよう、レイアウト設計の段階から歩車分離を徹底します。
歩行者通路とフォークリフト通路を明確に分け、床のライン引きやガードレールなど歩行者通路を固定します。

人と車両が「なんとなくすれ違う」状態をなくすことで、接触リスクを物理的に下げます。
他にも、交差点やラック端など、見通しの悪い場所にはコーナーミラーを設置したり
停止線を引き、フォークリフトの停止位置を統一するなどを実践しています。
このように、注意喚起だけに頼るのではなく、事故が起きにくい倉庫環境をつくることが重要です。
▼フォークリフトの事故防止については以下の記事で詳しく紹介しています。
事例2:安全文化と教育
リスクアセスメントは、設備やルールを整えるだけでは十分ではありません。
現場全体で安全を意識し続ける仕組みも必要です。
当社では、ヒヤリハットの活用を重視しており、
現場で起きた「危なかった」「もう少しで事故になりそうだった」という声を集め、安全ミーティングで共有します。
その内容をもとに、動線の見直しやルール改善につなげます。
また、本部が主体となった安全点検などを定期的に行っています。

さらに、作業手順書も「作って終わり」にはせず、構内に掲示したり、定期的に作業チェックをしたり
守られる仕組みも大切にしています。
▼標準作業については以下の記事で紹介しています。
物流倉庫のリスクアセスメントを3PLに任せる判断基準
物流倉庫を3PLに委託する場合、保管費や出荷精度だけで判断するのは危険です。
検討する際は、安全管理まで安心して任せられるかを確認しましょう。
見るべきポイントは、次の通りです。
- 定期的にリスクアセスメントを実施しているか
- ヒヤリハットを記録し、改善につなげているか
- 歩車分離や死角対策を設計段階から考えているか
- 現場に定着するルールを設定しているか
- 安全教育や講習会を仕組み化しているか
- 改善後の状態まで確認しているか
リスクを見つけるだけなら、チェックリストでもできますが
改善まで進めるには、現場運営の経験が必要です。
だからこそ、倉庫運営とリスクアセスメントを一体で行える3PLが重要になります。
物流倉庫のリスクアセスメントに関するFAQ
Q1. 物流倉庫のリスクアセスメントでは何を確認しますか?
人、設備、作業手順の3点を確認します。
具体的には、フォークリフト動線、歩行動線、荷崩れリスク、
転倒リスク、死角、外部要員の動き、作業手順のばらつきなどです。
Q2. リスクアセスメントは自社で行うべきですか?
自社で行うことも可能です。
ただし、倉庫運営を3PLに委託している場合は、委託先がどこまで安全管理を行っているか確認することが大切です。
危険個所の指摘をするだけでなく改善実行までできているか、という視点も大切です。
Q3. 3PL会社を選ぶときの安全管理の確認ポイントは?
リスクアセスメントの実施有無だけでなく、改善後まで確認しているかを見ることが重要です。
ヒヤリハット管理、歩車分離、速度ルール、外部要員への説明、安全教育、手順書の運用状況も確認しましょう。
物流倉庫のリスクアセスメントまとめ
物流倉庫のリスクアセスメントは、法令対応だけの取り組みではありません。
現場に潜む危険を見つけ、評価し、対策し、改善後まで確認することで、安全と物流品質を守る仕組みです。
特に重要なポイントは、以下の通りです。
- フォークリフト接触、荷崩れ、転倒は重点的に見る
- 歩車分離や死角対策は設計段階から考える
- 現場に定着するルールをつくる
- ヒヤリハットや講習会で安全文化を育てる
自社倉庫に見えないリスクがないか、委託先が安全管理まで徹底しているか。
一度、物流倉庫の運営体制を見直してみてはいかがでしょうか。
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