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医薬品物流とは?求められるポイント3選とGDPについて解説

医薬品物流は、医薬品を取り扱う物流業務を指します。
本記事では、医薬品物流に携わる企業担当者向けに、流通過程で求められるポイントを詳しく解説します。
さらに、医薬品の流通管理のガイドラインであるGood Distribution Practice(GDP)の概要を紹介します。
医薬品物流に求められる管理方法を知りたい物流担当者の方はぜひ参考にしてください。

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目次[非表示]

  1. 1. 医薬品物流の概要
  2. 2. 医薬品物流に求められるポイント3選
    1. 1) 温度管理の重要性
    2. 2) 法令遵守
    3. 3) トレーサビリティの確保
  3. 3. 医薬品物流におけるGDPとは?
  4. 4. 医薬品物流を委託するメリット
  5. 5. 医薬品物流に関してよくある質問
  6. 6. まとめ

1. 医薬品物流の概要

医薬品物流とは、適切な品質を保ったまま安全かつ確実に医療機関や薬局、卸などへ届ける業務のことです。
医薬品は特性上、温度管理、品質維持、法令遵守を前提とした高度な物流システムや管理体制が必要です。

そのため、適切な物流体制が整っていないと、医薬品の品質が損なわれるリスクや、
法的な問題が発生する可能性があります。

2. 医薬品物流に求められるポイント3選

1) 温度管理の重要性

医薬品の中には、高温や低温に敏感なものが多数存在します。
特にバイオ医薬品やワクチンなどにおいては、温度管理が不可欠です。
温度の変化は医薬品の効果や安全性を損なう可能性があるため、厳密な温度管理が求められます。

温度管理には、適切な空調設備や温度記録装置の使用、また物流車両の温度管理などが含まれます。
さらに、定期的な温度チェックや監査も重要で、問題が発生した際には迅速に対処する仕組みを整えておく必要があります。

2) 法令遵守

医薬品物流には、厳しい法令(薬機法、GDP省令)や規制が存在します。
これらの法令に違反すると、行政処分や刑事罰が科されるリスクがあります。

このような処分を受けない為に、コンプライアンス体制構築は非常に重要です。
法令遵守を徹底、理解を深めるための定期的な教育や研修を実施することで、
従業員が最新の法律や規制に沿った業務遂行可能な環境を整えることができます。

3) トレーサビリティの確保

トレーサビリティとは、製品がどのように流通し、どのように使用されているかを追跡できる仕組みのことを指します。
医薬品物流においてトレーサビリティを確保することは、品質管理や安全性の観点から非常に重要です。

具体的には、医薬品がどこで製造され、どのように流通したのか、また誰が使用したのかを
バーコードやRFID(無線周波数識別)を活用した管理方法が一般的です。
これにより、問題が発生した際に迅速に対処できるだけでなく、消費者への信頼性を高めることにもつながります。
トレーサビリティは、GDPやその他の法令遵守のためにも欠かせない要素と言えるでしょう。

3. 医薬品物流におけるGDPとは?

Good Distribution Practice(GDP)とは、医薬品や医療機器などの製品が適正に流通することを
保証するための一連のガイドラインや規則
のことを指します。

具体的には、以下のような活動が含まれます。

  • 製品の保管条件の管理(温度・湿度管理、清掃および防虫管理など)
  • 物流工程の正確な記録(入出庫記録、輸送記録など)
  • 不良品の防止(受け入れ時の汚破損の確認、ロットや有効期限のチェック体制など)

GDPを遵守することで、顧客への信頼性が高まり、企業にとっての競争優位性も高まります。

4. 医薬品物流を委託するメリット

医薬品は、高品質な物流委託サービスを通じて、安全な供給が可能になります。
委託業者はGDPに基づいた法令対応、品質管理体制を保有している業者を選びましょう。
また、医薬品のトレーサビリティの確保も重要であり、これをシステム化している物流業者に委託することで、
安心して業務を進めることができます。

さらに自社のリソースを物流から他の業務へ再配分できることで、全体の業務効率を大幅に向上させることができます。
物流を専門業者に委託することで、自社の従業員はコアビジネスに専念でき、
事業の成長を促進するための戦略に充てる時間を増やすことが可能です。

▼3PL業者へ委託するメリットについては下記の記事で紹介しています 

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5. 医薬品物流に関してよくある質問

Q. 医薬品物流には許可が必要ですか?
医薬品を保管し、仕分け、出荷する業務を行うためには
「医薬品卸売販売業許可」および「医薬品製造業許可」が必要です

輸送のみを行う場合には、「一般貨物自動車運送事業許可」が必要です

Q. 医薬品の物流リスクは?
主に下記のリスクがあります

・品質リスク(温度、湿度逸脱)
・誤配送リスク
・法令遵守リスク(GDP、薬機法違反、無許可倉庫の使用)
・盗難・偽造・紛失リスク
・人的リスク(作業者の教育不足、作業ミス)

特に品質に関わるリスクは医薬品物流において最も注意すべきポイントでしょう

6. まとめ

この記事では、医薬品物流の基本概念と求められる3つのポイント
(温度管理、トレーサビリティ、法令遵守)に加え、GDPの概要について解説しました。
医薬品物流は非常に重要な事業であり、品質や安全性を確保するためには、
これらのポイントをしっかりと理解し実践することが求められます。

ぜひ、この記事を参考にして、自社の医薬品物流体制の見直しや改善に役立てていただければと思います。
医薬品物流の適切な管理が、最終的には患者や医療機関の信頼に繋がり、社会に貢献することにつながります。

当社では、複数の医薬品物流センターを10年以上運営している実績があり、
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今の品質管理体制で本当に大丈夫だろうか」「もっと効率的な方法があるのではないか」といった疑問をお持ちの方は、
お気軽にご相談ください。

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営業部スタッフ( 監修: 営業部 部長)
営業部スタッフ( 監修: 営業部 部長)
2023年に医薬品物流センターの管理者としてアドバンスト・ロジスティックス・ソリューションズ株式会社へ入社。 現場の運営や品質改善チームのリーダーとして活動し、現場改善活動に従事。 2024年に営業部へ配属後は、現場で得た経験をもとに顧客の課題解決のための提案を行っている。 【監修者(2006年入社/営業部 部長)】 医薬品を中心に複数拠点のセンター長を歴任し、 現場運営からチームマネジメントまで幅広く担当。 トヨタ式改善を基盤に、安定稼働・原価低減・品質向上を実現。 前職では全国規模の物流再編プロジェクトにおいて新センター立ち上げを推進。 豊富な現場経験を活かし、物流現場の課題解決やネットワーク再構築に向けた 提案を実施している。

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